アイドリングストップのクルマはなぜ減っているのか?

アイドリングストップのクルマはなぜ減っているのか?

2021年7月3日

 

 

 アイドリングという言葉は「サボっている」 という意味も含む。。。

 

 ところが、エンジンにとっては実は厳しい環境であることは、意外と知られていません。  

 アイドリング中も実際にはエアコンのコンプレッサー発電機を駆動したり、エンジンや変速機に

 内蔵されたオイルポンプで油圧を作り各制御を機能させたり、ブレーキのサーボ

(最近はモーター駆動も多い)に吸気系で発生する負圧を利用させたりして、

 停車状態の保持に役立っています。

 これらの機能はアイドリングを停止することで、当然失われることになります。

 だからCVTなど、減速比の固定やベルトにより 駆動力を伝えるために油圧が欠かせない変速機は、

 油圧をキープする工夫が盛り込まれてます。

 実はそんなことより、アイドリングストップによるメリットがわずかな燃費向上であるのに対し、

 デメリットが小さくないことの方が問題です。

 アイドリングストップは実は「エンジン始動回数が増える」ということも意味します。

 これは実はエンジンにとってはうれしくない状況です。  

 まずエンジンを始動させる際には大きな電流が必要です。

 それは停止していたエンジンを一定数の回転まで上昇させ、燃料を噴射して点火するためです。  

 アイドリングストップ機構により始動回数が増えることから、セルモーターが強化されるだけでなく、

 完全に停車していない状態からも再始動が行なえるよう、セルスターターのギア機構が改善され

 スターターリングギアと常時かみ合う構造とされるなど、対策が施されています。

 バッテリーからたびたび大電流が供給されるとなると、バッテリー電圧が低下すると始動不能に

 陥ってしまいます。そのためアイドリングストップ搭載車の発電機は発電容量が増やされて

 いるだけでなく、バッテリーの蓄電状態に応じて発電量を制御する仕組みも盛り込まれました。

 そのためバッテリーも、短時間での大電流の出し入れに対応した高性能な専用品が充てがわれています。

 このようにバッテリーやセルモーターの負担は小さくないが、実はエンジン本体の負担も大きいのです。

 エンジン内部のムービングパーツは停止している状態から動く時、また急に動くスピードを

 変化させた時に最もストレスがかかります。

 などなど色々な理由から自動車各メーカーが新機種からこのシステムを採用していない車種が

 増えているそうです。

 

 今、お乗りの車もアイドリングストップ機能が付いていればOFFにして走行した方が良いかと思います!!

                                      

                                           大 塚

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