ユーザーの声から生まれた車!!
ユーザーの声から生まれた車!!
みなさまこんにちは!
皆さんはクイックデリバリーといわれてピンとくるでしょうか?
クイックデリバリーとはこれです!!
聞いたことはなくても見たことはあるという方多いのではないでしょうか?
ヤマト運輸の配達などで使われている車ですが、最近はあまり見かけないですね。
クイックデリバリーは、そもそもヤマト運輸の「荷物室内で立って作業ができるバンがほしい」という声から生まれました。
一般的なトラックでは、荷物の積み込みは楽ですが、配達時にドライバーが車外に出なければならないため大きな時間のロスになっていました。
また、トラックが大きくなると住宅地などの狭い道の運転が大変になります。
一方で、狭い道でも難なく走れるキャブワゴン(バンタイプの軽自動車)では、積み込める荷物の量は少なく、かがんだ体勢で重い荷物を動かさなければならないため体に堪えるという問題がありました。
そこで、大きな荷室を持ったウォークスルーバンが試作車として提案され、市販化したのがクイックデリバリーなのです。
運転席と荷室の間を立ったままでの往来を可能にし、左ドアから運転席への出入りも容易にできる構造で、サイドドアはスライド式を採用しています。
狭い道での乗降性を高めるためにいろいろな工夫がしてあるんですね!
販売開始当初はヤマト運輸専用車として販売されていたのですが、他社などからも購入したいという声が高まり、のちに一般販売されることになります。
しかし、宅配業界の変革により、ウォークスルーバンが宅配の形に合わなくなってきます。
まず、1988年に登場し1993年には冷蔵・冷凍の2温度帯で配送を請け負うこととなった「クール宅急便」の登場です。
クイックデリバリーでもクール便仕様は存在しますが、荷室の右半分が冷蔵庫・冷凍庫となり、上部のフタが開閉して荷物を出し入れする構造のため、フタの上に一般の荷物を置くことはできません。
さらに、冷蔵庫とウォークスルースペースを確保すると、一般の荷物がほとんど詰めないクルマになってしまうのです。
また、2000年代前半からネット通販が増え、大型宅配便の需要が高まったのですが、トラックと比べるとクイックデリバリーは大型荷物の運搬を苦手としています。
そして、最近では「集配アシスト」と呼ばれる仕組みができました。
配達地域の近くまで大型トラックで荷物を運び、大通りや広い場所で大型トラックから各集配アシストへ荷物を渡します。
荷物を受け取ったアシスト担当者が、小型のバン等で各家庭まで荷物を届けるというシステムです。
これで、クイックデリバリーの持っていた、狭い小道を苦にしないという利点が目立たなくなってしまいました。
こういった新しい宅配便の仕組みや、システムの構築により、クイックデリバリーの需要は次第に下がっていくのです。
そして2016年、生産中止となるのです。
そんなクイックデリバリーですが、現在新しい姿で活躍しています!!
それはキッチンカーやキャンピングカーとしての利用です!
画像はココ壱番屋のキッチンカーです。
以前にもこのブログで紹介したように、当社のキッチンカー第一号もクイックデリバリーをもとに作っています!
(ぜひ過去のブログ記事も見てみてくださいね~~!)
クイックデリバリーの活躍が違った形で見れると嬉しいですね!
増田