年金生活者臨時給付金、5000円案

年金生活者臨時給付金、5000円案

2022年3月23日

自民党と公明党の幹事長、政調会長らが岸田首相に、年金生活者らにコロナ対策の給付金を支給するよう要請した。このニュースを目にしたときは、心底あきれ果てた。

「年金生活者臨時給付金」という名称が考えられているそうだが、理由は4月に引き下げられる年金の減額分の穴埋めということらしい。それをコロナ対策の名目で行うというのだ。対象は住民税非課税世帯を除く年金受給者2600万人である。ここに一律5000円を給付するというのだ。

自公両党幹部は、物価高を見据えた生活支援、コロナ対策などという弁明をしているが、住民税非課税世帯、つまり低所得世帯を対象から除外しているのだ。また、わずか5000円程度で生活支援になるわけがない。しかも、わずか5000円であったとしても国の財源は1300億円も必要とするのだ。こんな不合理な金の使い方をして、国の財政は大丈夫なのだろうか。

 今回の年金受給者だけへの支給というのは、どの世代の理解も得られないだろう。『所得の高い高齢者から再分配する形で財源を生み出すのではなく、赤字国債を発行している予算を使って、将来世代の負担をさらに増やしながら今の高齢者にお金を配ることは到底理解できない』と思うがいかがだろうか。

 岸田首相は、「5000円給付案」の申し入れに「しっかりと受け止め検討したい」と応じたというが、この人いつも「しっかり」が得意技、こんな提案を「しっかり受け止める」必要などない。

コロナ禍で現役世代の賃金が低下したことに伴って、今年(2022年)度の年金額も数千円下がる見込みである。今年度の4、5月分の年金は6月15日が支給日となっている。その1週間後の6月22日に参院選の公示が見込まれている。こんなこともあって参院選目当てのバラマキだという批判が野党からなされている。

この5000円支給案を大真面目に考えてる我々のリーダーたちを皆さんはどう思うだろうか。

営業課、中原

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